唐突だけど、この辺で自己紹介的な記事を書いてみようと思います。
どうも、「中東雑貨のセレクトショップ CHAKA」の店主で、OMOMUKI magazineのライター真世(まよ)です。
札幌の円山エリアの端の方にある、神社山の頂上付近で小さな雑貨店を営んでいます。
北海道で中東雑貨の専門店はCHAKAだけなので、競合がいないおかげでのんびり細々と生息しています。
創業は2013年、オンラインストアからスタートしました。
当初はベリーダンス衣装の輸入販売業でしたが、徐々に中東雑貨のラインナップを増やし、2018年に実店舗をオープン。
現在オンラインストアではベリーダンス用小道具のシルクベールの受注制作に特化し、中東雑貨は実店舗とイベント出店で販売しています。
テーマは「エキゾチックでかわいい雑貨を通して、中東の魅力を伝える」こと。
なぜなら一般的に、中東と聞くとテロや戦争といった物騒なイメージが刷り込まれています。
そこから一歩進んで中東に興味を持ってもらうために、エキゾかわいい雑貨はものすごく役立ちます。
自分とは接点のない遠い外国のことも、身近にその国のひと品を持つことで、ささやかながらも理解を深めることに貢献しているのではと思っています。
「どうして中東なの?」
「何がきっかけで中東雑貨のお店をはじめたの?」
とよく聞かれる質問なのですが、ベリーダンスを通して中東の魅力にハマり、雑貨店をはじめるに至ったという感じです。
はじめから「中東雑貨店で起業しよう!」といった明確な意図はなく、流れで選択して行った結果がいまのカタチになりました。
そもそもの原点は、旅行好きだったことに起因します。
旅は私の現実逃避の手段で、日本の社会で息苦しさを感じていた私にとって、海外は楽に呼吸ができて素直に自分を出せる場所でした。
ただの通りすがりの旅人なので何のしがらみもなく、気ままにのびのびと過ごせる大切なリフレッシュタイムが旅でした。
目に映るものすべてがはじめての景色のなかを歩き、長い年月を通して命を育んできた郷土料理を味わい、積み重ねてきた歴史から生まれたデザインを眺め、風土に根付いた価値観や国民性を知る。
その土地ならではの大自然も、歴史も、人々の暮らしも、全身全霊で体験することのできるあの感覚は、旅でしか味わえない醍醐味です。
五感はもちろんあらゆる感覚が開いて活性化して、取りこぼさないようすべてを貪欲に受け取ろうとするので、旅先ではすぐに空腹になって大食いになる謎の現象が起こります(笑)。
20代の頃は音楽とクラブをキーワードに、世界を股にかけて全力で遊んでいたパリピでした(笑)。
NYやアムステルダムの大箱クラブとか、キングストンの野外ダンスとか、サムイ島のレイブとか、ちょっとメジャーなところを攻めたり。
ワイキキ、バンコク、ドバイ、イスタンブールのローカル感漂うクラブや、コペンハーゲンの会員制パーティー、ベルリンのレゲエクラブとか、ちょっとマニアックなところも覗いたり。
危険な目にあったことは一度もなく、むしろ安全過ぎて忘れられないのが、ロタ島でサイパンの警察官グループにクラブでお祝いしてもらった21歳の誕生日。
マッチョなボディガード10名に囲まれて、安心感の半端ない夜遊びでした(笑)。
この旅好きの要素にベリーダンスが加わって、じゃあ本場エジプトで学んでみようと思ったのは自然な流れでした。
「春だから何かお稽古でもはじめてみようかな」と、軽い気持ちで習いはじめたベリーダンスにのめり込んだのが30代。
ベリーダンススクールのレッスンだけでは飽き足らず、カイロのベリーダンス・フェスティバルという名の強化合宿でダンス漬けになったり、イスタンブールで伝説のベリーダンサーのプライベートレッスンを受けたり、トルコのロマダンスの本拠地でロマフェスに参加したり、とダンスを軸に中東を旅することになりました。
つまりパリピが禁断の方向へ進化してオタク化し、イスラム圏の文化と国民性に興味が広がっていったのでした。
娘を出産したのが36歳で、子育てしながら自宅でできる仕事をはじめようと思いついたのがオンラインストアでした。
娘が1歳になった年にカイロへ飛び、ベリーダンスフェスに参加しながら衣装の買付に挑戦したのがはじまりです。
お店のオープン後は、エジプトとトルコに暮らす友人の協力を得て衣装を仕入れ、ベリーダンスブームが下火になった2017年頃に衣装販売を終了。
そして中東での買付も衣装から雑貨へ切り替え、エジプトとトルコ以外の国へ渡航するようになりました。
もちろん買付と夜遊びはセットです(笑)。
中東諸国のクラブもめっちゃおもしろいので、その話はまたの機会にでも。
中東雑貨は札幌のイベントに出店して販売しつつ、実店舗を構えるまでに規模を広げました。
また、世界の仕組みを知ったのも中東からでした。
シリアのプロパガンダ・ドキュメンタリー映画を掘り下げたことから、欧米による中東諸国への謀略の歴史を知り、敗戦国である日本の現状も知ることとなりました。
これまで覇権国家だったアメリカの衰退とともに、BRICSとグローバルサウスの台頭によって多極化の新時代に入ったいま、日本は真の独立のために愛国心をベースにした歴史認識が必要です。
そして未だに明治の文明開化を引きずる西洋文化への憧れをいったんリセットして、先入観なしで世界の国々を知ることが大切なのではと。
これからますます存在感を強める中東諸国の魅力やおもしろさを、CHAKAとOMOMUKI magazineで伝えて行くことが私の役割かなと考えているので、これからも応援よろしくお願いします!
text: OMOMUKI MAGAZINE / CHAKA MAYO
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