ドキュメンタリー映画『しあわせの森』を観て、愛そのものの人を知ってたまげる

CULTURE

自分以上に自分を信じてくれる人。

そんな人に出会えたら、誰もが自分を大好きになる。

愛することをあきらめない人。

そんな人に出会えたら、誰もが愛することを恐れなくなる。

ドキュメンタリー映画『しあわせの森』を観て、私がかっこちゃんに思ったこと。

映画『しあわせの森』のあらすじ

2019年に新型コロナウイルスが発生し、世界中に広まった。
人との関係が希薄になり、不安が増し、自殺が急増したり(厚生労働省「自殺の統計」)さまざまな社会問題・課題が急増した。

 故筑波大学名誉教授・村上和雄氏は、新型コロナウイルスは、サムシング・グレートからの大切なメッセージだと語り、作家・山元加津子に、「僕の夢は、世界中の人々に、サムシング・グレートの存在や、仕組みを伝えていくこと。
僕を存分に使って、かっこちゃん(山元加津子のこと)らしい形で、一人一人が大切な存在だということ、サムシング・グレートのことを伝え続けて欲しい」と言って亡くなった。

幸せとは何か、どう生きていけば幸せに生きていけるのか、幸せについて探っていく。

本映画は、春書の朗読や、村上和雄氏や山元加津子と関わる多くのみなさんのインタビューなどを通して、共にサムシング・グレートのことを知り、共に生きること、命の大切さ、幸せなどについて考えていく。

村上和雄先生のプロフィール

1936年生まれ。筑波大学名誉教授。
1963年京都大学大学農学研究科農芸化学専攻、博士課程修了。
同年米国オレゴン医科大学研究員。
1968年京都大学装学部助手。
1976年パンダビルト大学医学部助教授。

1978年筑波大学応用生物化学系教授となり遺伝子の研究に取り組む。
1983年高血圧の黒幕である酵素「レニン」の遺伝子解読に成功、世界的な業績として注目を集める。
1994年より先端学際領域研究(TARA)センター長を務めた。
1996年日本学士院賞受賞 筑大学名誉教授。

著書に『生命の培号』(サンマーク出版)、『スイッチ・オンの生き方』(致知出版社)、『SWITCH』(サンマーク出版)など多数。

山元加津子さん(かっこちゃん)のプロフィール

石川県金沢市生まれ。富山大学理学部卒業。
小松市在住元特別支援教論、作家、映画監督、モナ森出版を立ち上げる。

長く特別支援学校の教論に勤務し、並行して、養護学校の子供達の理解を広く社会に知らせる活動を行ってきた。
また、哲学、宗教、科学分野においても、話が深く、多方面における著書がある。

『本当のことだから』『ゆうきくんの海』(三五館)、『きいちゃん』(アリス館)、『手をつなげば、あたたかい』(サンマーク出版)、『リト』『聖書〜宇宙の約束〜』『仏教〜やさしさという教え〜』(モナ森出版

かっこちゃんこと山元加津子さんは特別支援学校の元先生で、現在は作家や講演家として活躍されている。

2007年に、かっこちゃんと障害をもった子どもたちとの交流を描くドキュメンタリー映画『1/4の奇跡』が大ヒットしたので、ご存じの方も多いのでは。
(私はまだ観ていないので観たい!)

今回の『しあわせの森』は、遺伝子工学の権威である筑波大学名誉教授・村上和雄先生の生前のインタビューを交えて、「サムシング・グレートとは何か」という大きなテーマに沿って構成されている。

かっこちゃんの幼少期のエピソード、特別支援学級の生徒・きいちゃんとのあたたかな交流のこと(『きいちゃん』として書籍化)、脳幹出血で植物状態になった同僚宮ぷーとの奇跡の数年間、かっこちゃんの周りの人たちへのインタビュー、などなど。

心の琴線をふるわせるたくさんのシーンが、ぎゅっと113分で構成されていた。

すべての命はつながりあっていること、この世に無駄な人は誰もいなくて誰もがそれぞれの役割をもっていること、自分らしくあること、人はよろこびに生きること、しあわせになるために生きていること、宇宙にはしあわせになるプログラムがあること。

映画はかっこちゃんの生き様と村上先生のメッセージによって紡がれて行き、深く大きく広がっていく世界には、たくさんの希望が輝いていた。

あたたかくてやさしくて、無償の愛に満ちたシーンの数々に、私のなかに眠っていた未消化の感情が浄化されて涙がとまらなかった。

そして見ようとしていなかった自分のなかにも愛があり、すでに希望が光っていたことに気づいて、さらに涙があふれてしまった。

上映会後の懇親会で、かっこちゃんと握手をするタイミングがあった。

ふんわりとしたやさしい手で、まるで壊れやすい大切な宝ものに触れるように、そっと私の手を握ってくれた。

私は普段と同じようにかっこちゃんの手をギュッと握ってしまったから、そのやさしさに驚いてしまった。

たった一度の握手でも、かっこちゃんは私にいろいろなことを伝えてくれた。

上映会後も日々、私はかっこちゃんのことを考える。

それはつまり、かっこちゃんを通して愛そのもの=サムシング・グレートについてを考えることだから。

text: OMOMUKI magazine / CHAKA MAYO

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